学生時代の研究を通してモノづくりの楽しさを覚え、化学メーカーを志望していました。その中で、たまたま出会ったのが東ソー・シリカでした。当時の私はシリカはお菓子の乾燥剤としての用途しか知りませんでしたが、説明会に参加してシリカは私たちの身近なところで使われており、生活を支えているということを知って興味が湧きました。
また、100を超える製品ラインナップがあると知り、モノづくりに対して意欲的な会社だと感じ、自分のやりたいこととマッチするなと思い志望しました。
【製造部】2014年入社
入社のきっかけ、当社を選んだ理由
入社後の当社の印象、職場の雰囲気
製品の製造規模の割には全従業員数が120名くらいの組織だけに、個々に求められる役割が大きいと実感しました。
少数精鋭であるからこそ、自ら考え行動することが求められます。
上司との距離も近く、仕事の質問にも親身になって答えてくれますし、休憩時間には和気あいあいと仕事以外の話をしています。
現在の仕事内容や今までのキャリア(これまでに携わった仕事)について
入社後7年間は開発部でゴムやタイヤに配合するシリカの改良に関する研究開発に取り組みました。
研究開発では、シリカがゴム中でどのような作用を及ぼし、どのようにすればシリカの潜在機能を引き出せるのか試作を繰り返し、研究結果を具現化する、製品化するための新たなシリカ製造法の開発も行いました。
現在は製造部の配属となり、プラントの設備改良のほか自分が開発した製品を量産するためのプラント設計にも従事しています。
学生時代の専攻分野・研究テーマ
工学部で応用化学を専攻していました。大学時代、私は吸湿性マイクロカプセルの研究に携わっておりました。
ミクロンサイズのカプセル内に吸水性樹脂を内包させるのですが、攪拌の速度やエマルション濃度によって吸湿性が大きく変わり、最適な条件を見つけるのに苦労しました。
反応条件の最適化という意味では、学生時代の実験計画の組み立て方は今でも役に立っています。
仕事の「やりがい・面白さ」や「課題・大変なこと」
当社が製造する湿式法シリカは中学生で習う「中和反応」で製造されています。
たかが中和反応ですが、反応の際の温度や濃度、時間、その他の条件によって物性が大きく変わるため、最適な反応条件を見つけるのが難しいです(奥が深いです)。しかし、粒子の大きさや細孔の大きさなどを自在にコントロールすることができ、様々な用途で使用できるシリカを合成することができるためやりがいがあります。
プラントの設計では、化学工学の知識に加えて、製造現場の運転管理の方法や関係法令など幅広い知識が必要であり、上司にも相談しながら、日々勉強することが多いです。
今後の目標や挑戦したいこと
当社のプラント設備の中には創業当時から使用しているものもあり、今後はGHG削減を意識したエネルギー効率の高い機器の選定やより効率的なプロセス・運転管理方法への改善を行っていかなければならないと考えています。
学生へのメッセージ
就職活動では大学の研究に関連する企業を希望すると思いますが、そのような企業は限られています。
世の中にはたくさんの仕事があります。色々な企業を訪問して、実際に働いている人と話をすることをお勧めします。
自分が知らない業界や、その企業独自の研究などを知ることができ、大学の研究以外にも自分のやりたいことが見つかるはずです。
就職活動は幅広い視点で会社選びをした方が、自分の満足できる仕事に就けると思います。